手軽に試せる!刀で斬られたときの演出法
名刀を携えたつわものと対峙するとき
あなたはどう斬り捨てられていますか?
ほとんどの人がこのように
「たやすく斬り払われる」を選びがちです。
確かに相手に任せて斬られておけばこちらの責務はある程度果たしていると言えます。
しかし、相手はせっかくの剣客です。
相手に任せっぱなしではなく、こちらもひと工夫することでより華やかな最期を描きたいものです。
よく「斬られ手が余計な小細工をすると嫌がられるのでは?」と気にする方もいますが、そんなことはありません。
斬り手も人間ですから、
より効果的に演出しようという姿勢が見えれば、「次もあの子に頼もうかな?」と思うものですよ。
そこで今日は、
ワンランク上の斬られ手になるための演出法
を紹介します。
ぜひ、次の機会から試してみてください。
武器添え
身体と一緒に武器も斬ってもらう。
初心者でも簡単に試すことができるパターンです。
刀の切れ味はもちろん、「なすすべなく切り捨てられる感」を演出できます。
武器はモーニングスターである必要はありませんが、なるだけ硬い材質のものを選びましょう。
「武器を持つ」という簡単な準備だけで、切れ味をより鋭く表現できます。
また、さほどグロくもなく子供に見られても安心な斬られ方です。
刃止め
刀が身体を通過する途中で、あえて止めるというやり方。
ともすると切れ味表現を損なうようにも思えますが、
「人体が豆腐のように切断されていく過程」を見せることでかえって切れ味を強調することができます。
どうしても切断面を見せる必要があるため、全年齢向けというわけにはいきませんが、
年齢層を気にしなくて良い状況であれば、かなり有用な演出といえるでしょう。
(気になる方は斬られた後にシルエットになれば多少緩和できます)
コツは
「切断面はできるだけ綺麗に見せる」
「刀が身体の芯を通る前に止める」
この2点を意識するとグッと引き締まった斬られ方ができます。
認識落とし
斬られたことに気づかない、というパターン。
「自分が死んだことにすら気づいていない」というケレン味ある演出なので、斬り手人気が高く「このパターンでやりたい」とリクエストされることも多い手法です。
この演出中は必然的に動くことができないので、
「剣客を目の前にして能書きを垂れるシチュエーション」に限られます。
武器を持っていれば「戦いを始める前の名乗り」に乗じてこのパターンが試しやすくなります。
このときの武器は三節棍である必要はありませんが、ギャップを出すためになるだけ仰々しい武器を選びましょう。
短刀やピストルなどでは少し物足りないかもしれません。
コマ斬り
周りのコマごと斬られるパターン。
ケレン味たっぷりで「ここ一番!」という時に使うと、剣客の腕前をかなり効果的に表現できます。
中級者であれば一度は試してみたい大技です。
この手法をとる際には、今自分がいるコマが大ゴマかどうかに気を配る必要があります。
そのため、自分だけでなく周りの状況など全体を把握できる視野と余裕が持てるようになってからチャレンジした方が良いでしょう。
見た目も清潔なので子供にも安心して見せられる、というのもこの演出の強みです。
難点を上げるとすれば、
大ゴマを必要とするのでモブ感に欠けるというところでしょうか。
一般兵というスタンスでこの斬られ方をすると役不足感は否めません。
ただし「中ボス然とした噛ませ役」であればこの点もクリアできます。
「こいつは手強そうだ」と思わせる程度の装備を準備しましょう。
このときの武器はバルログのやつである必要はありません。
バラバラ
「斬られ手といえばコレ!」と言える王道パターン。
これがやりたくて斬られ手になったという方も多いのではないでしょうか。
派手に命を散らせましょう。
斬撃とともに消しゴムのカスみたいなやつを散らすのを忘れないように。
上級者でもつい忘れがちなので注意が必要です。
また、この演出法に挑むのであればグロさについては目をつぶりましょう。
年齢層を気にするのであれば別のパターンを試すほうが無難です。
どうしても!という方は、
シルエットになれば多少緩和されることを覚えておきましょう。
シルエットになることで、剣客の所作を強調するという副効果もあります。
バラバラは、その見た目の派手さとは裏腹に、繊細な技術が必要とされます。
斬られ手になりたての頃に試してみて、そのギャップに驚いた方も多いのではないしょうか。
この手法の1番のつまづきポイントは
「どのタイミングでバラバラになっていいかわからない」という点です。
基本的には、剣客に斬られたのちバラバラになればいいのですが、
慣れないうちは、つい焦って早めにバラけてしまい、
剣客に「あと数太刀浴びせるつもりだったのに…」と思わせてしまったり、
逆にバラけどころを逸してしまい、気まずい間が空いてしまったり…
というケースが良くあります。
一部のハウツー動画では、
「刀が鞘におさまった瞬間に」と教えているものがありますが、
厳密に言うとこれは「殺陣師のタイミング」であって、斬られ手の場合は少しテンポが違います。
では、一体どのタイミングでバラバラになるのが正解なのか。
一般論では、「斬り手との信頼関係の中で互いにベストなタイミングを見計らう」というのが模範解答ですが、
実は「とりあえずこのタイミングであれば間違いない」という瞬間が存在します。
切断された部分が「ピシッ」と音を立てる瞬間
通称「ピッシングタイム」です。
この「ピッシングタイム」というは元々斬り手用語で
「この音がしたら間も無く体が自壊するので、これ以上斬るべきではない」という目安にするためのものですが、
斬られ手側からすれば「この音がしたら斬り手はこれ以上斬ってこない」という目安になるのです。
先ほど紹介した「認識落とし」の要領で、
斬られたことに気づかない様子を見せつつ、ピッシングタイムが訪れたら一気に体を弾け飛ばす。
この手順さえ意識していれば、初めてであってもわりと高い確率で成功します。
タイミングを大きく損なうこともなく、しっかり狙い通りにバラバラになれるでしょう。
不安なのでできれば斬り手の方にリードしてもらいたい、という方は、事前に「バラバラは初めてなので…」と正直に伝えておくと良いでしょう。
隠していても「この子バラバラ初めてかな?」と大体分かってしまうものです。
斬り手の中には任せてくれた方がやりやすいという方もいますし、最初の方は恥ずかしがらずに相談するようにしましょう。
ちなみにこの場合、
「一太刀目で一旦止める」という手法がよく使われます。
にべもなく斬りすかされる感が演出できる上に、
切断された腕を見て『?』となっていれば、後は斬り手がうまくバラバラにしてくれます。
初心者の間は重宝する手法ですので覚えておきましょう。
おわりに
いかがでしたか?
刀の歴史は深く、それだけ様々な斬られ方が開発されてきました。
ここにあげた演出例は、その中のほんの一部です。
あなたもいろんな手法を試す中で、ぜひ自分だけの斬られ方を見つけてください。
あなたがいい刀のサビになれますように!